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無残業の美学

弊社では、基本的にお客様のサーバの急なトラブルのような特別なケースを除き、残業を一切行わないようにしている。


起業時は就業時間関係なく、とにかくスタッフと共に夜遅くまで仕事をこなす毎日だったが、その時と比べて、はるかに現在の方がキャッシュフローとお客様のサポートに余裕がある(もちろん会社自体の規模が大きくなっているなどの要因もあるが)。


自分の会社では、残業は美学では無い、とスタッフに常に伝えている。


これを聞くと弊社のクライアントは、そんな意気込みでは作業に遅れが出るのでは?進捗が遅れるのでは?他の企業と比べて・・・


などと心配されるかもしれないが、これは過度な残業を行っている企業に比べれば、全く逆の事が言える。


この記事を見ている方も、「確かに・・・」と思うかもしれないが、どれだけ残業をしても、明日こなす仕事の量に変わりは無い。


結局は、また別の仕事が発生するのである。当然、嬉しいことに会社が受注を多く決めれば、仕事が終わる、という概念は無い。それは仕事を受注できない会社で、今月は給与が支払われるのか?という不安に駆られながら職場にいることよりも、ありがたいことだと言える。


そもそも、仕事がないと給与さえ支払われないのだから。


100時間かかる仕事を一日極論ほとんど寝ずに20時間働き、5日間で終わらせたとしても、仕事が受注できている会社であれば、また次の日には別の100時間かかる仕事に取り掛かる必要があるのだ。


残業を許してしまう、もっと大きなデメリットは経営者のあらゆる判断を鈍らす事だ。


例えば、上記のように、100時間かかる仕事を5日間で終わらすケース、これは5日間で仕上げた実績として考慮すべきだろうか?


100時間のボリュームの仕事を、5日で終わらせたのは、評価に値するのか?だとしたらそれは残業をしてでも案件をスピーディにこなすというマンパワー保持者だからか?


だとしたら、いかに体に無理な負荷をかけて働くかが、評価に繋がるおかしなシステムになる。


それに、その違和感のあるスピードに慣れてしまい、麻痺した感覚でスピードだけを求めてしまい、無理な仕事を請け負う可能性も非常に高い。


100時間かかる作業を、20時間労働で5日で終わらし、同じペースで次の仕事に打ち込み、仕事を短期間で無理にどしどしこなすことで、誰にどのようなメリットがあるだろうか?


クライアントは、「物凄くはやい!さすが!」と喜ぶメリットがあるかもしれないが、その過度な残業仕事のせいでスタッフが体調を崩し、納期が遅れる次の案件のクライアントにはただのデメリットでしかないのではないか?


人はスーパーマンではない。連日残業をしても全く疲れた様子を見せないことが、社内での評価に繋がる社風なんておかしい。


無理な残業は、まずスタッフの心理状態を悪化させる。プライベートの時間も無く、ただひたすら仕事をこなす。


頻繁に遅くまで働けば、生活のリズムも崩れ、体調を崩し、精神的にも病んでいく。


同業の知り合いに、ディレクター業務で鬱になった人間もいる。エンジニアで欝になった人間もいる。


いずれも過度な残業が原因である。


スタッフが体を壊し、1日でも休めば過去の残業の成果なんてまったく評価もされない。

2日間がんばって残業をして、体調を崩し、次の日に休んでしまえば、過去2日の残業の意味は全く無いと言える。


クライアントからすれば、平日の連絡がつくはずの貴重な進捗のやり取り、商談のやり取りの1日を台無しにすることになる。


そんなの甘いと思う方もいるかと思うが、結果的には、クライアントに対してもマイナスな要因が働くこととなる。


この業界は特に、こうした過度な残業などにより、耐えられなくなり会社を辞める人が本当に多い。


それだけに、案件の担当者がころころ変わるのは当たり前となっている。


担当者が変われば、その担当者に対しての教育の時間が必要になる。時間はお金、つまり投資をしなくてはいけなくなる。


さらに事態が悪化すれば、クライアントから、担当の変更や、進捗の遅れにより、金銭的なクレームが発生するケースもあるだろう。


臨時的なキャッシュが上記の理由などで必要になれば、さらにキャッシュを求めて、案件を増やすために、無理な仕事の受注に走ってしまう。


完全に負のループに陥ってしまう。


この時点で経営者としての判断力は働いていないという事になる。


今原発の問題を記載するのは不謹慎だと思うが、原子力発電所が必要かどうかという事で、様々な意見が交わされている中、私はやはり原発が無くても人は、それ相応の生活に戻り生きていくことは出来るだろうし、また、原発に変わるもっとリスクの低い電力発電を開発してしまうかもしれない、と正直思う。


もちろん簡単ではないだろうけど。


ただ、人はすぐにその環境に適応すべく対策を考えるのだと思う。


レアアースの話と同じだ。中国からのレアアースの規制がかかり、すぐに新エネルギー・産業技術総合開発機構ってところがレアアースの一種の代替技術を開発したと発表した。

人はすぐに上記のように適応も出来るが、また同時に甘んじることも出来てしまう。


残業が当たり前になれば、当然そのなかでそれが当たり前のように業務をこなすようになり、そもそも残業をしているという現実のなかでの効率性を高めると言う矛盾した挑戦を行うことは不可能に近いと言える。


そもそも残業をしているというモチベーションだからだ。


100時間の仕事を20時間かけて、5日間かけるのが当たり前になる。


ではなく、私が評価するのは、100時間の仕事を、一日8時間しか働けないと言う限られた時間の中で、いかに効率よく80時間に圧縮をするか、ということである。


その圧縮方を考えるための残業であれば、喜んで自分自身も付き合うし、そのオブジェクト指向な仕事への姿勢を評価すると思う。


木曜日から、講師経験などのある経験が豊富なシステムエンジニアが入ってくるが、上記の話をさせてもらった。


ドラッカーの言葉じゃないけど、「われわれの顧客は誰か」と考えると、まさにパルムゲートの顧客はクライアントであり、スタッフの心理状態、精神状態、健康状態を常に健全に保つからこそ、よりよいサポートをクライアントにさせていただけるのだと実感するのである。


※先日、閉鎖hで構築したポータルサイトの保守案件の定例打ち合わせにお伺いした会社様に到着すると、新しく運営メンバーが増えており、名刺交換をする際にびっくり!

なんと、サイト名の名刺が出来ているではないか!アクセス数も多く、サーバも多少不安定なところがあるが、なんとも嬉しい限りだ。

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株式会社パルムゲート代表
牧山直紀

ハワイ支社設立を目標に日々IT企業社長として奮闘しております!
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無残業の美学(2011年3月30日)
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