あるクライアントから嬉しい報告がありました。
弊社で構築したをさせていただいた、ある分野に特化した検索系ポータルサイトが、公開からわずか4ヶ月あまりで登録数が500を超え、毎日発生する末端掲載対象への問い合わせ数も順調に増えているとのことでした。
日々更新されて、コンテンツが充実していく状況はユーザーに直感的に伝わるのでしょうね。アクセス解析にてオープン時からの訪問者数の増加推移を見せて頂くと、これまた顕著な右肩上がりなんです。
数多くのポータルサイトのコンサル、構築に携わっているため、必然的に多くの成功事例の構築にも裏方として協力できているということはとても光栄なことです。
しかし、逆もまた然り。それだけの数の失敗事例も見てきました。
最近は、それら成功事例、失敗事例を分析して、受注前のお客様にも正直論としてお話をするようにしています。
人は確実に失敗することから多くを学び、それらの失敗を糧に成功を掴み取ります。
これは当然ウェブメディアを持つことで大きく成功できるか否か、だけにいえることではなく、ビジネス全体にいえることです。
なぜ失敗するのか?
ジョブスの言葉で、
お金が目当てで会社を始めて、成功させた人は見たことがない。
という一文があります。
これは、すべてのビジネスにもいえることだと思いますが、ウェブメディアの構築・運営を考える場合もまた同じです。
お金を稼ぎたいから、マネタイズしやすいだろうこの分野を選択した。
まぁ、ここまでダイレクトなケースは多くはありませんが、30分じっくりとクライアントの話を聞けば、なぜそのビジネスモデルを選択したのかは、大体わかります。
もし上記のアプローチの場合は、私はしっかりとそれらのクライアントに、ウェブメディアの運用はそれほど甘くないことを説明しています。そしてそれらの話は私の実体験に基づいているため、かなり真実味がおびているせいもあり、時には発注自体を、というかビジネス自体をいったんペンディングにしてしまうケースもあります。
社にとっては利益に反する行為ですね。
しかし、逆に私の意見・言動がに自分自身、自社の考えを見つめなおし、アプローチの仕方が変わり、それが成功に導かれたケースも実際に多くあります。
お金が入り口になると、すべての局面での判断基準にてお金がトリガーになってしまい、ユーザ視点ではない観点からサービスを構築、提供してしまうという悪循環に陥ってしまいます。
サービスすら提供できないケースもありますね。例えば、そもそもよく分からない分野なので、ユーザーが必要としている価値ある情報を提供・更新ができないとか。
よく分からない分野なので、当然運営のモチベーションを平均的に保つのは難しくなりますね。
結局モチベーションなのか?ってことなのです。
フェイスブックやその他某大手ウェブメディアのように一気に階段を駆け上って行く成長スピードは、創業者の生い立ちやビジネスが軌道に乗るまでのストーリーを分析してみると、結果的には必然と感じてしまうのでしょうが、実際はそれを必然と断言出来るほど甘い世界ではありません。
ありとあらゆる要素がうまく重なってあの様な流れになっているんですね。そこには、行動力、アイデア、タイミング、人脈、資金、運、ほかにも数十、数百の多岐にわたる要素が巧妙に、絶妙に重なる必要があります。なかなか狙ってできることではありません。
どんなにいいアイデアを持っていても、それを形にするだけの資金、人脈がなければ、意味がありません。また資金があってもアイデアがなければ、それも意味がありません。
アイデアも、資金もありながら、ただただタイミングや運が悪くて企画そのものが軌道に乗らないケースも当然あります。運やタイミングを自覚してコントロールすることはなかなか難しいですね。
難しいがそこに夢をみて入り込んでいく強い精神力とモチベーションがそもそもなければ、挑戦することすらできません。
ウェブメディアの運営はある意味、出口が見えないトンネルを延々と突き進んで行く行為にも似ています。
いつ、どのタイミングでマネタイズができるのか、またそのマネタイズを実現するまでには、どれだけのアクセス数が必要なのか、そしてそれらのアクセスを集めるためには、どのようなコンテンツを用意すべきなのか、さらにそれらのコンテンツを用意していくには、どれだけの労力と資金が必要なのか。
実際に運用が始まり、基本的には0からスタートのウェブメディアなので、事前に予想している目標アクセス数と現状の実アクセス数を比較して、日々コンテンツを作成していくのは、まさに真っ暗闇のトンネルを全力で突き進んでいると同じ行為なのです。
見えるか見えないかの小さな光の出口に向かう、のではなく、"確実にそこに出口がある"と信じて、その信念をモチベーションに転換して突き進むのだという断固たる覚悟がなければウェブのメディアの運用は難しいと思うのです。
出口は確実にあるのです。ただ、そこに向かって全力疾走で走れるか、走れないか。モチベーションを保てるか、保てないのか。
ポータルの難しさは、まさにここにあり、また、それがポータルの楽しさでもあるのです。
